ドライフードは、ヤラー以外のものも全て、粒の中に空気をたくさん含んでいます。粒の中の空気は、そのまま胃の中に運ばれ、胃の中にはたくさんの空気が溜まることになります。2足歩行の人間と違って、犬は食道が地面と平行なため、ゲップなどで胃の中の空気を体外に排出するのが苦手なのです。そのため、空気が胃に溜まりすぎることによって、胃捻転を起こす可能性が高くなります。事前にお湯でドライフードをふやかすことによって、フードの粒に含まれる空気を外に出すことができます。また、水分補給をするという重要な役割も担っています。
上の写真は、ベジタリアンドッグフードです(前回の残りのディナーのお米や粒が少し残っています)。ベジタリアンドッグフードは動物性タンパク質を使用していないフードなので、特にお肉アレルギーのワンちゃんにはオススメです。このベジタリアンドッグフードに、お湯をかけてみましょう。
ルシアンでは熱湯をかけてふやかしています。犬は自然界では肉食に近い雑食性で、獲物の肉の温度は30~40度程度だと思いますので、やや温かいくらいの温度まで冷ませば大丈夫でしょう。熱湯をかけて10~20分待つと、すっかりお湯を吸って、粒が大きくなります。
画像ではお湯をすっかり吸って、液体はほとんど残っていません。お湯が多いとスープのような状態でお湯が残ることがありますが、特に気にすることは無いと思います。フードからは空気がすっかり抜けて、柔らかくなっています。
画像で分かるように、フードはとても柔らかくなります。お湯の量によっては中に「芯」のように堅い部分が残ることもありますが、ほとんどの粒は簡単に指で崩すことが出来る堅さになります。柔らかさは、フードの種類やお湯の量などによっても変わるので、あまり神経質にならなくて良いと思います。
ルシアンのワンコたちはあっと言う間に完食!逆にドライフードのまま出すと不満そうに渋々食べるくらい、ふやかしたフードが大好きになりました。