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書籍概要

犬も平気でうそをつく

「犬も平気でうそをつく?」

著者:スタンレー・コリン
翻訳:木村博江
発行者:村上和宏
発行所:株式会社文藝春秋

書籍紹介

犬も平気でうそをつく?

まずタイトルに驚きました。 純真無垢な顔をしている犬達がうそをつくのだろうか。しかも平気で。 撫でるとすぐにお腹を見せるルシアンスタッフの犬達もまさか・・・ 「愛犬のしつけに悩むあなたへ」という帯の文句も手伝ってこの本を手に取りました。

買って読んでみて大正解でした! 犬を飼っている人はぜひ本で欲しい1冊です。 ユーモアを交えた真面目な語り口で犬の生態や考え方、行動の理由がわかりやすく書かれています。 ただし難点をひとつあげるなら、活字が多くて読みづらいです。 挿絵や写真が全く出てこないので、イラストや写真が多いものに慣れている人は、少し読みづらさを感じるかもしれません。でも読み進めている内にどんどん面白くなり、一息に読んでしまう内容です。

犬のしつけをああしなさい、こうしなさいというHow To本は山ほどありますが、これは一味違います。 犬のしつけがうまくいかない人、悩んでいる人は1度読んでみると参考になるかもしれません。 愛犬がなぜこんな行動をとるのか根本からわかっちゃいますよ。 著者はブリティシュコロンビア大学の心理学者です。他のHow To本と一味違うのはこのためかも。

全部面白い内容でしたが、特に面白かった部分を少しご紹介します。

聞き分けのいい犬、わるい犬――犬はどんなふうに学習するか

犬のしつけ方に古典的条件付けというものがあるが、これを応用して多くの飼い主が頭をかかえる問題、 すなわち大切な物を犬が噛んで壊してしまう問題を解決することもできます。 まず、犬を呼び寄せて、飼い主のそばに座らせます。 そして犬が噛んだ物、あるいは噛んで欲しくない物を見せます。 次に犬の見ている前で、物のほうを激しく叱りとばします。

このしつけの方法は驚きでした。 思わず犬に「ダメ、いけない」と注意することはあっても物の方を叱ることはなかったので。 今度、犬が悪さをしたらやってみます。

ただし、著者も語っていますが、何も知らない人が側にいるときはしない方がいいと思います。 ただでさえ物の方を叱るのは勇気がいる行為だと思いますので。

犬は人を犬だと思っている――犬に意識はあるか

相手も自分と同じように行動し考えるという前提に立って、相手の反応を予測するのは人間だけではありません。 「うちの犬は、自分を人間だと思っています」ということをよく聞くがこれは間違いで犬は、私たち人間を犬だと思っています。四本足ではなく二本足で歩く、妙な姿をした犬。 ですが、犬と似た行動をする事も多いので、犬は自分たちとおなじ反応を予測して、人間とつきあうことができるのです。つまり犬は人間に対して「擬人化」ならぬ「擬犬化」を行っているのです。

人はよく犬を擬人化しがちですが、犬も同じように考えているというのは非常に面白い。 犬も人を「擬犬化」して見ることで、その人の行動や考えを推測しようとしているということです。 人が犬に向かって「何言っているの?」と思っているときに犬も同じく「何言っているんだろう?」と考えてるということですね。

本書では、犬の生態や行動が、犬の進化を背景に語られています。 ペットである前に犬が野生動物だったということを忘れてはいけません。 犬が持っている本来の生態や行動を理解して、しつけを行うのが大切です。 思い通りにならない犬に怒るのではなく、犬の能力をもっと理解して楽しむべきなのかもしれませんね。

肝心な「犬は平気でうそをつくのか」ですが、著者は犬は少なくとも2歳~4歳程度のヒトと同等の知能と心の理論を持つと考えて差し支えないと言っています。 つまり犬は物事を考えて理解する能力を持っているということです。 ということは・・・・

真相が気になる方、しつけがうまくいかない方、愛犬との絆を深めたい方にはぜひお勧めです。 1度手に取ってみてはいかがでしょうか。

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